ドクター徳による鍼治療の実際

古典的な従来の鍼治療に加え、耳介への留置鍼(耳鍼)、頭部への鍼刺激(山元式新頭鍼療法;YNSA) 、圧痛点(トリガーポイント)への鍼刺激などの有効性も報告されています。ドクター徳は、これらの 鍼の手技を症状に応じて、組み合わせて使用しています。鍼治療で効果が現れてきた症状には、該当する投薬の減量や中止を指導しています。

 

慢性疼痛

1。60歳代、男性。腰痛で4年間、鎮痛薬、湿布、ホットパック、マッサージ、リハビリ等を受けるも軽快せず。当院で腰部のトリガーポイントと『足三里』 (膝)に鍼を施行 (1回/週)。2度の治療で腰痛が半減し鎮痛薬の服用を中止した。時々、労作後に腰痛が増悪するため、引き続き通院中。

 

2。50歳代、男性。肩関節周囲炎で3年間、鎮痛薬、湿布、電気治療等を受けるも軽快せず。当院で両肩のトリガーポイントと 『合谷』 (手)に鍼通電(10 Hz) を施行 (1回/週)。3度目の治療から痛みの軽減がみられ「10 (治療前)ー> 6(治療後)」、鎮痛薬を中止。農作業の後には、痛みが増強するので、鍼治療を続けながら経過観察中。

 

3。70歳代、女性。腰椎椎間板ヘルニアによる、腰痛、左座骨神経痛、左足第1指の背屈障害あり。3ヶ月間投薬、牽引を受けるも軽快せず。当院で腰部のトリガーポイント、 『足三里』 (膝)、 『太衝』(足)に鍼を施行 (2回/週)。1ヶ月後、腰痛と座骨神経痛が軽減し、3ヶ月後にはMRI上椎間板ヘルニアも消失した。左足第1指の背屈障害は改善せず、漢方薬 (五積散)を投与しながら、引き続き経過観察中。

 

4。70歳代、男性。腰椎椎間板ヘルニアによる、腰痛、右座骨神経痛あり。3年間、マッサージ、投薬、湿布を受けるも軽快せず。当院で腰部のトリガーポイント、 『足三里』(膝)、 『太衝』(足)に鍼を施行 (2回/週)。1ヶ月の間、治療効果が見られないため、耳鍼 (神門, 内分泌)の併用を開始。その1ヶ月間後より、腰痛と右座骨神経痛が著名に改善した。「10(治療前)ー>2(治療後)」。

 

5。50歳代、女性。30年来の頑固な肩こりと頭痛あり。磁気ネックレス着用するも軽快せず。当院で 『風池』(頸)と 『肩井』(肩)に鍼通電 (10Hz) を行う。直後より肩こりの著名な軽減がみられる。1回/週の鍼治療(計4回)により、肩こりが完治し、以後半年以上再発の兆候なし。頭痛薬も不要となった。

 

6。60歳代、男性。30年前、事故で腰椎を骨折し、固定手術を受ける。その後も腰痛が持続し、他院で鎮痛薬(リリカ)を投与されたが、副作用が強く自己中止。当院で腰部のトリガーポイントと 『足三里』に鍼と灸頭鍼を施行 (1回/週)。3回目の施術から、腰痛の軽減が見られた。「10(治療前)ー>3(治療後)」腰痛のため今まで抱けなかった孫を抱ける様になったと喜んでおられる。

 

7。70歳代、女性。5年前、左膝関節炎 で手術をうけるも膝の痛みは軽減せず。ビッコをひいて来院。膝のトリガーポイント、 『足三里』(膝)、 『委中』(膝)に鍼通電と灸(灸頭鍼)を施行 (1回/週)。1ヶ月後、左膝の痛みは7割程に軽減する。2ヶ月後にはビッコをひかなくなり、3ヶ月後には左膝の痛みはほとんど消失した。

 

急性疼痛

1。70歳代、男性。突然の 『ぎっくり腰』で来院。山元式新頭鍼療法(YNSA) のDポイント(前額部)に鍼を刺入し、15分間捻転を繰り返したところ、腰の痛みは完全に消失した。

 

2。30歳代、男性。歩行中に転んで、右腰を強打し来院。山元式新頭鍼療法(YNSA) のFポイント(後頭部)に鍼を刺入し、15分間捻転を繰り返したところ、腰の痛みは完全に消失した。

 

3.30歳代、女性。介護の仕事中、左足を大きく開いた際に左恥骨部に痛みが出現。 『恥骨炎』と診断し、トリガーポイントに鍼通電 (10Hz) を行う (1/週)。2回の通院治療で完治。

 

4。40歳代、男性。1ヶ月前に 『ぎっくり腰』を発症し、その後も腰痛が持続。『明日山登りに行く予定なので、早く治してほしい』と来院。山元式新頭鍼療法(YNSA) のFポイント(後頭部)に鍼を刺入し、15分間捻転。加えて、腰部のトリガーポイントと 『足三里』(膝)に鍼通電(10Hz) を行う。その直後より腰の痛みが完全に消失。後日談では、山登りの最中、腰痛を全く感じなかった由。

 

高血圧症

1.40歳代、女性。数年来高血圧症(150−170/100−90)でアムロジピン (5 mg) 服薬中 。当院で 『風池』(頸)に鍼を刺入し、2−3分間捻転。その後、1回/週の通院治療で、血圧の低下(120−130/70−80)がみられ、アムロジピンを 2.5 mg に減量しながら、経過観察中。

 

不眠症

1.40歳代、女性。数年来、不眠症で眠剤を服用中。当院で 『風池』(頸)に鍼を刺入し、2−3分間捻転。その夜から、眠剤なしで爆睡(本人の弁)出来るようになった由。

 

耳鼻科疾患

1。80歳代、男性。5年来の難聴があるも補聴器の着用をためらっていた。『聴宮』(耳周囲)と山元式新頭鍼療法(YNSA) の耳点(前額部)に鍼を刺入し、2−3秒間の捻転を3−4分ごとに15分間施行した。その後、テレビの音量を28から24に減らせるようになった。

 

2。70歳代、女性。数年来の耳鳴りで耳鼻科受診するも異常なしと言われていた。『聴宮』(耳周囲)への15分間の置鍼を週に1回のペースで施行したところ、2ヶ月後に、耳鳴りはほとんど消失した。